2016年1月31日日曜日

クウェート備忘録:オススメの場所

既に帰国し、半年近く経ち、卒業が間近となった。当初意気込んで開始したブログも、そう長くは続かず、忙しさにかまけて、プライベートな報告だけになってしまった。とはいえ、2014年から一年間留学したことの備忘録として、また、もしかしたら使える情報かもしれないので、ここにクウェートで私が発見した場所、訪れてよかった場所を備忘録として、書き残しておく。
情報は2015年7月時点であるので、参考程度にしていただきたい。また、クウェート留学生にとって分かりやすいように書いてある点、ご注意いただきたい。


1. スーパーマーケット
生活の基本である生活物資を買う場所だが、大学周辺の歩いていける場所にいいスーパーはない。

・学内のコンビニ
シュウェイフキャンパスの東側にある。教員・ドクター学生の寮のさらに東側であり、男子寮から徒歩片道15分弱。コンビニには、お菓子、日用雑貨、サンドイッチなど軽食がある。中には、コーヒーショップとサブウェイがある。

・City Center シュウェイフ店 (Google Map)
普通の巨大スーパーです。生活家電くらいまではそろうし、生鮮食品もそれなりのクオリティがある。
クウェート大学からハーリディーヤ Keifaan行きバスを途中で降りさせてもらうか、ケイファーン Keifaan・キャンパスから歩いていくことができる。ケイファーンの大学連絡バス停からは、10分以上あるいて、危険なラウンド・アバウトを超える必要がある。現在、City Center シュウェイフ店の前のJaharaa Roadは、立体交差化工事をしているので、数年後には簡単にケイファーンからスーパーに行けるようになるかもしれない。

・London Market (Google Map)
シュウェイフ・インダストリアル(شويخ الصناعية)内、カナダ・ドライストリート沿いにあるスーパー。City Centerより、商品の質が落ちるが、同じく何でも揃う。シュウェイフ・キャンパスからカナダ・ドライストリートを通るバスならば、必ず前を通るので、バスで行ける点がありがたい。
ちなみに、ここの並びには、デーツ専門店があるので、お土産や自分用に買うのによい。

・シェラトンホテルの裏側の移民街(大体の位置:Google Map
大学から、Gamal Abdel Naaser Streetを北上すると、Al Jahraa Squareに達し、シェラトン・ホテルの裏側のKPTCのバスターミナルにたどり着く。
ちなみに、このシェラトン・ホテルは、1966年開業で、北米の外で開業した初めてのシェラトンであった(テル・アヴィヴが初という説もある:http://248am.com/mark/kuwait/sheraton-kuwait-1965/参照)。
また、ラウンド・アバウトの向かいには、クウェートで初めてエレベーターを備えたビルがある。
湾岸一、いや、アラブ世界一、先進的だったクウェート・シティの往時を思わせる数少ない名残である。

このターミナルの北側のLe Royal Towerの裏側のビルの2階には、移民労働者がひしめきあうスーパーがある。(名前は忘れてしまった) 商品は安かろう悪かろうだが、食品に関しては問題がない。また、通りの南側には、来るものを圧倒させるカオスな商店街が広がっている。高層ビルの一階部分が、すべて移民のための、お店となっており、いつも人で込み合っている。時計、香水、中古の携帯電話、床屋、インド料理店などなどである。スペアキーを作る場合は、ここで作ることが出来る。
通りから、奥に行くと、これまた小さいモールがあり、インド、パキスタン、フィリピン、タイ、その他色々なお店が集まっている。また、日本食はおいていないが、東南アジア系の食品ならば、このあたりのスーパーで十分に手に入るだろうし、インドのサリーも手に入る。
そういえば、筆者は留学した最初頃に、モスクに入って、仲良くなったインド人のおじさんとおんぼろのインド料理店で、熱いチャイをおごってもらったことがあった。また、スーパーで買ったら、レジのおじさんに、日本人か?三菱か?って聞かれたことがあった。さすがに移民が多いとそのあたりの区別もできるようになるのだろうか。(留学中、だいたい私はいつもフィリピン人に間違われていたから)

首都であるクウェート・シティの中の一角が、ここまで放置され、老朽化され、一種のスラム化が進んでいるのは、クウェートの威信としてどうなのか、長い間疑問である。
非常にカオスな経験をしたい場合は、訪れることをお勧めする。ただ移民がひしめき合う、ぼろい場所は、クウェート人は十中八九、足を運びたがらない場所であることは確かである。
※女性はあまり一人で行かないほうがよいのと、夜歩きは適度な注意が必要だろう。

・その他、大規模モールのAvenues、Souq Sharq、Marina Mallなどはガイドブック参照。

2. 食事、シーシャ
筆者が絶対にお勧めするクウェートでのレストランとシーシャカフェリスト。

Al-Shuwaikh Cafeteria & Pastries كفتيريا و معجنات الشويخ (Google Map)
クウェートのお惣菜パンこと、ファターイルのお店。ファターイルと揚げクッバと飲み物しか置いてない。薄い円形のパンに挽肉を載せたもの、チーズ入り、ほうれん草入りファターイルあたりが絶品。いつも大人気で、熱々が買える、しかも安い!2KDでおなか一杯になれたはずである。クウェートで食べたもので今恋しいものの一つ。
店内でも食べれますが、地元の人しかいないので男性しかいない。

・al-Tibaawi الطيباوي (Google Map)
クウェートでも有名なクナーフェの名店。HawallyのBait al-Othman Museumの前にある。また、Salmiyaなどにもあるらしい。クナーフェとは、中東のお菓子で、チーズあるいはクリームをぱりぱりとした小麦粉の生地で挟んで、シロップをかけたもので、非常に甘い。中東全域存在するが、ここのものは、クナーファ・ナブルシーヤをはじめとするパレスチナのクナーフェである。この店があるHawally地区は湾岸戦争まではパレスチナ人難民・労働者が住んでいたため、この店もおそらく移民が開始したのであろう。
クナーフェは一人分一皿でも売っている。また、アラブのお菓子は様々なものが販売している。また、ラマダン中は、カダーイフも売っていうるが、マグリブの時間までしか売っていないので筆者は買えなかった。

クナーフェ@ティバーウィー・ハワーリー



・Nawara Restaurant (Google Map)
クウェートでも結構知られたエジプト系の食堂。シュワルマが非常に美味しい。アラブ男性の地元民と労働者が集まる廉価な食堂。メニューはホムス、ファラフェル、茄子のペースト、シュワルマなど。フール鍋もあったので、フールもあると思われる。ケバブもあるが、時間による。シュワルマは夕方くらいから売り始め、ものすごい売れ行きで、店の外には買いにきた車の行列が数多くならんでしまうほど。売れ行きが良いぶん、切ったばかりのシュワルマをサンドイッチにして買える。ちなみに、肉を載せたホムスも絶品である。
11番バスで大学からいくことが出来る。
肉入りホムス、ファラフェル


・Cuba Cafe (Google Map)
友人に連れて行ってもらったシーシャ・カフェ。Nawara Restaurantの隣。クウェート人男性が集う。店内はチェ・ゲバラが大きく描かれている。シーシャとティーで合わせて、1.5KDくらいだったはず。他のシーシャ屋と比べても、安く、かつ清潔でクオリティも高い。何人かで談笑する人もいるが、ソファに寝ながら、スマホをいじってるぼっち客もおり、一人でも問題ない。もちろん、wifiあり。筆者が一番お勧めのシーシャカフェ。

・Dandosh Restaurant (Google Map)
貧乏学生の友、シュワルマ・サンドイッチの名店。ここの特徴は、チキン、ヒツジのシュワルマやケバブのサンドイッチだけでなく、「メキシカン」のシュワルマがあること。これは通常のシュワルマより、唐辛子が利いているチキンシュワルマである。
このお店も、夜には店の前の道に、買いに来る人たちの車で、動けなくなるくらい混雑する。店内も、注文する人で満員電車並みの混雑である。それゆえ、いつでも新しくジューシーな肉が挟んだシュワルマ・サンドイッチが楽しめる。
ぜひぜひ、訪れて試してほしい。
これらのシュワルマを食べてしまうと、大学のカフェテリアのシュワルマに満足できなくなってしまうので注意。

・Talabat.com
とりあえず、寮から何も考えずにどのファストフードのデリバリーを注文することが出来るアプリ。

・Dirwazat Cafe مطعم و مقهى دروازة شويخ(Google Map)
2015年6月の時点で閉店中。カナダ・ドライストリート沿いにあった。大学からバスですぐのシーシャカフェ。安価でかつ、質の良いシーシャが楽しめたのであったが、授業後に訪れたところ、役所の命令で突如閉鎖されていた。現在の動向は分からないが、参考までに。

3. 文化施設他
・Dar al-Athar al-Islamiya دار الاثار الاسلامية (Google Map)
もともと病院として建てられた建物を文化センターにしたもの。博物館としても機能しているが、それより、シーズン中毎日のように開催されるイベントが白眉である。
筆者は、音楽に関心があるので、American University in Kuwaitの教授によるクウェート音楽に関する解説と演奏デモや、アラブ音楽のコンサートなどを訪れた。また、チェコの楽団の演奏など、様々なイベントが行われている。また、イスラーム・中東文化、歴史に関するプレゼンもやっているので、ぜひ確認していただきたい。

・al-Majlis al-Watani l-al-Thaqaafa wa al-Funun المجلس الوطني للثقافة و الفنون
クウェートの文化イベントを行う政府機関。時期によっては、イベントを行う。筆者は、ウンム・クルスームの音楽の演奏会を聞きにいった。
情報は、instagram(KW_NCCAL)をフォローしてほしい。
また、音楽ホールとして、the Abdul Hussain Abudul Rida Theatre(このスーパーの駐車場の中:Google Mapが使われることがあるので、こちらの地図を参照のこと。

ウンム・クルスームの楽曲のコンサート 2015/6/7
the 18th International Music Festival


4. クウェート情報
2:48AM - Kuwait Survive Guide (http://248am.com/)
クウェートの最新情報に関するブログ。Kuwait UPDATEのように、ただの最新情報ではなく、展覧会や映画上映会などの文化イベントの情報が充実している。また、このブログの書き手の趣味で、クウェートの黄金期の50年代や60年代の写真や、当時に関して細かい記事があるのが興味深い。ノスタルジックであるが、世界の最先端にあったクウェートの姿を見ることができる。
ブログの筆者は、欧米系の外国人であり、クウェート人が古いと切り捨ててしまうところを面白いと拾い上げているのかと思っている。


今回、ここに紹介したポイントは、2015年7月時点の情報であり、クウェートのことである、常に状況は変化しうるので、参考程度にしてほしい。
時間があるうちに、なるべく記憶を探って、備忘録を残しておこうと考えている。
写真がないのは、当時の生活に必死だったということで、お許しいただきたい。

2014年10月19日日曜日

イード休暇報告3

イード休暇報告第3弾です。どんどん内容が簡略になってきています。

 9日(木) 夕方からボーリングへ。女子寮と文学部があるケイファーン地区のコズモというボーリング場に、クウェート人の友人とアジア人学生たちとで行きました。今日の目的は、ずばり日本人会のボーリング大会に備えて、練習することにありました。実は日本でボーリング行ったことがなかったので、一度くらいはやっておこうと思ったわけです。
 この日は、先日大学図書館で出会ったムバーラクさんとその友人ユースフさんという二人の日本好きクウェート人が来てくれました。二人とも日本語ができますが、ユースフさんは完璧に日本語を理解できます。例によって、私よりアニメ、ゲームに詳しいので、もっとそのあたりを知っておかなくてはなと思っています。
 初めてのボーリングはスコア76で2回ほどストライクでした。
そのあと、 女子学生が門限のため、寮に帰ったあと、クウェート人2人とハンバーガーショップへ。お互いの自己紹介やクウェートの事情について、語り合いました。11時ごろに帰宅。

10日(金) 午前中は掃除と洗濯。
そして、この日の夜は、台湾のナショナル・デイを祝う食事会に参加しました。食事会といっても、台湾の学生が自分たちで実施したものです。台湾人学生は同じレベルのクラスに多く、非常に温厚な学生たちで、私はよく昼食を一緒に食べています。そういうこともあり、今回の食事会にも参加しました。久しぶりの中華料理はやっぱりおいしい。帰りはレストランのある、ハワーリーから18番バスで帰りました。

11日(土) 午前中日本人会のボーリング会でした。クウェート在住の日本人のみなさまとご挨拶させていただきました。

ここまでがイードの出来事報告でした。
 

モロヘイヤ・スープ

前回に引き続き、8日(水)の夜の出来事を報告します。

8日の夜、ディスダーシャを引き取った後、私はエジプト人セキュリティのハーリドさんに手伝ってもらい、モロヘイヤスープを作りました。ハーリド氏は私の住む2号棟の夜勤のセキュリティ(門番)です。 彼は非常に学生と親しく話をし、棟の学生の名前を全部覚えているほどでした。そんな彼と話を交わした際、モロヘイヤスープの作り方を教えてもらいました。すると、今度作る際は手伝ってくれるということでしたので、この日モロヘイヤを買ってかえったわけです。
 モロヘイヤはもともとエジプトでよく食されている野菜で、日本に紹介したのは日本の中東研究者だったというから驚きです。そんなこととは知らず、私は小さい頃祖父の栽培したモロヘイヤのおひたし、炒めたものをよく食べていました。 しかし、エジプトではモロヘイヤをスープとしてしか食べないそうです。私のゼミでも一度、エジプトのモロヘイヤが紹介されたことがあり、レシピや専用の包丁について少しは知っていました。今回は、しっかりエジプト人の指導の下、作りましたので、ちゃんとできているはずです。

以下にモロヘイヤスープの作り方をまとめます。
材料:モロヘイヤ、鶏肉(鶏がら)、油、ニンニク、(トマト、玉ねぎを加えてもいい)

1. 鶏肉をお湯にいれ、1時間煮る。塩一杯入れる。
2. モロヘイヤを非常に細かく刻む。エジプトだとここで専用包丁登場。
もっと細かく
3. 1.の中から、鶏肉を取り出す。
4. 鶏肉を取り出したスープにモロヘイヤを加え、10分煮る。たまねぎ、トマトを加えてもよい。
5. フライパンを用意し 油を数ミリ入れ、取り出した鶏肉を皮から揚げる。
皮からあげます
6. また鶏肉を油から取り出し、そこに細かく刻んだニンニク一個を入れる。狐色になるまで炒める。
7. モロヘイヤのはいった鍋に、ニンニク入った油を投入、かき混ぜて完成。
 8. 平たいパンと一緒に食べます。

完成!
味はニンニクが利いていて、非常においしいです。モロヘイヤが少し青臭い感じがまたおいしいのです。日本でも試して見ます。モロヘイヤが手に入ればまた作ってみたいと思います。
 まさかクウェートで、エジプト料理を作るとは思いませんでしたが、人の縁で楽しく作ることができました。ありがとう、ハーリドさん。そして、モロヘイヤを日本に導入した飯森氏に感謝です。






2014年10月17日金曜日

イード休暇報告2

続いてイード休暇報告その2です。
残念ながら、文才がないのと経験がないため、本当に自分のためのメモ書きに近くなっております。

7日(火) この日はクウェートの日本料理レストラン慶のオーナーが昼食に留学生全員を招いていただきました。このレストランはクウェートでも最もおいしい日本食ということで非常に有名です。久しぶりに本格的な日本料理をいただきました。ごはんとみそ汁とおかずという組み合わせは、私には馴染み深くても、ここではそうもいきません。唐揚げや煮物なども懐かしくおいしくいただきました。留学生は多くの日本人の方にお世話になり、非常に光栄なことであります。お招きいただきありがとうございました。

昼食後、レストランの向かいにあるムサンナム・コンプレックスの本屋に行くつもりでしたが、あいにく昼休みでした。そのため、近くのバス停まで歩くついでに、人が多いシェラトンラウンドアバウトの近くまで歩いて、あたりを歩いてみることにしました。ビルの合間にモスクがあったので、そこを訪れました。とはいうものの、クウェートのモスクは観光用ではないので異教徒が入ることは基本的にはできないようです。ほかでも中を見たかったのですが、 入れてもらえませんでした。今回は、丁度礼拝訪れた人に聞いてみて、一緒に中に入りました。私が入ったときは、2人のインド出身のムスリムと一緒でした。二人に言わせれば、イスラームは他者を排斥したりしないし、アッラーの場所なのだからだれでもモスクに入っていいのだとのこと。とはいえ、怒られたら困るので、端っこの方で小っちゃく座っていたら、3時ごろのアスルの礼拝が始まりました。割と大きめのモスクだったので、後方のホールの隅で見学しようとしていたら、さっきのおじさんが、もっとこっちきていいんだよと言って、前の方に連れて行ってくれました。おかげで途中まで礼拝が見学できましたが、途中で入ってきた人に、ムスリムじゃないんだったら出ていけと怒られ、慌てて外に出てきました。外で靴を履いている間に、インド人のおじさんが礼拝を終えて出てきたので、一緒に紅茶を飲みに行きました。連れて行かれたのは、インド人が多く集まる場所の食堂でした。そこで、おじさんの話を聞きました。おじさんの家族はインドにおり、子どもは私より年上だそうです。最後に帰ったのは数年前で次の冬には帰るらしいです。(おじさんに会ってから、時間が経ってしまったので何の話をしたか忘れてしまいました…)
また同じ時間に、同じにモスクに行って、おじさんを探してみようと思います笑

8日(水) この日の午前中は、先日レバノン料理を一緒に食べたアフマドさんと共に、クウェート国立博物館に行きました。ここでの主な展示物は、ファイラカ島で発掘されたギリシャ時代の遺物のコレクション、そして、石油発見以前のクウェートを再現した展示です。クウェートの沖にある、ファイラカ島は古代ギリシャ時代の遺構が残り、発掘も盛んです。
石油以前のクウェートを再現したコーナーでは、ダウ船の建造やスークの様子、交易の様子などを見ることができます。丁寧に作りこんであり、展示もそれなりに数がありますが、見学者はほとんどおらず、自由に見学できるのポイントです。
この日の昼食はイタリアンを食べました。
夕方、テーラーにお願いしたディスダーシャを引き取りに行きました。そして、帰りにスーパーでモロヘイヤを買いました。
モロヘイヤに関してはせっかくなので、次の記事に改めて書きます。

イード休暇報告


こんにちは、お久しぶりです。更新が滞ってしまいました。こちらは、 10月3日(金)からイード休暇でした。3日がハッジ(巡礼)の最終日で、3日間イードアルアドハー(犠牲祭)が続きます。詳しくは、参考書などを参考していただくことにして、イード中にあった出来事を少しづつ、報告します。

4日(土)犠牲祭初日。寮の昼食は羊を一匹使った豪勢なものでした。いつもとは異なり、食事を出すテーブルも綺麗な布をかけてありました。学生同士はイード・ムバーラクと声を掛け合い、挨拶を交わす光景が見られました。イード気分の少ない学生寮ですら、学生たちの楽しげな様子が伝わってくる日でした。さらに、前日からハッジの様子の生中継をしており、ゆく年くる年を思い出してしまいました。

 5日(日) この日は昼食をクウェート人のアフマドさんと大使館職員の方といただきました。場所は、クウェートでも屈指のレバノン料理店ブルジュ・ハマーム。海岸に突き出すように作られたレストランで眺めがよく、なんといってもサービスも非常に丁寧です。さすが高級店。こちらでは、タッブーレ、ホンモス、ババガンヌーシュ(ナスのペースト、上にザクロ乗ってました)、ケバブの盛り合わせ、デザートでした。これまで同じような料理を食べたことはありますが、それまでに食べたアラブ料理で一番おいしかったです。パンは非常に香ばしく、ペーストもしっかりコクがあり…。せっかくなので写真をお見せしたいのですが、あまりにおいしくて写真をすっかり忘れてしまいました。最後に取ったクナーフェの写真を載せておきます。
クナーフェ
この日は、その後、スーパーで買い物。ランニング用の靴を新たに買いました。こちらの生活は、寮の食事が重く、歩く距離も少ないので、太りやすいことから、ランニングをすることに決めたのです。

6日(月)午後 この日のハイライトは、髪を切ったこととクウェートの男性用衣装をそろえたことですね。この日もクウェート人の友人にお願いし、彼が行っているという理髪店に連れて行ってもらいました。クウェートにはトルコ人とインド人の理容店があり、インド人街やダウンタウンに行くと、インド人の理容店で1KDで切ってもらえるそう。一方、トルコ人は少し高いですが、評判はいいです。私が行ったのは、トルコ人の理髪店でした。せっかくなので、長かった髪型を思い切って一気に短くしてしまおうと思いましたが、髪質が違うのでなかなかクウェート人っぽくなりません。いろいろ注文してるうちにだいぶ短くなってしまいましたが、ヘアジェルで立たせる方法で髪型を落ち着けております。
その後、 スーク・ムバーラキーヤに向かい、ディスダーシャを作りました。ディスダーシャはクウェートの男性用の衣装で、白が基本ですが、クリーム色に近い色などもあります。私は日本製の白い布地で作ってみました。それをテーラーに持ち込み、仕立ててもらいました。雑居ビルの二階にあるテーラーでは、外国人が服を縫い合わせていました。そこで計測してもらい、一応シャープなディスダーシャにするようお願いしました。その後、イガールとゴトラと下に履く下着などを調達しました。イガールは頭にのせる黒い輪、ゴトラは頭に乗せる布のことです。
その後聞いたところによると、既製品のディスダーシャもあり、そちらは安く済むとのことなので、普段用に買うときはそちらにしようと思います。
クウェートの衣装は大体そろいましたが、あと一つ、ミスバーフ(数珠)が必要です。これを手に入れたあかつきには、ディワーニヤ(クウェートの男性の一種の社交の場)に参加してみたいななんて思ったりします。だいぶ奇妙ですが、これを着て、大学の授業に出てもいいですね、。
日本帰ったら、なかなか着るタイミングはないですが。

ここまでで、イード休暇報告第一弾を終わります。

2014年9月26日金曜日

Hanging out with friends

こんにちは。10日以上何も書いていないので、ここまでにあったことをまとめてご紹介します。毎日授業は半日で、時間自体はあるのですが、毎日図書館にこもって睡魔とアラビア語と格闘している都合上、更新が滞ってしまいました。

 まず、一つ目、12日(金)。(ここでは金曜・土曜が週末です。)日本好きのクウェート人のM氏に誘っていただき、午後、クウェート料理と射撃場に行きました。M氏は、私たちと一緒に、クウェート在住台湾人Fちゃんも連れてきてくれました。
クウェート料理店は、サルミヤのほうの店でした。クウェート料理は、縦長の黄色のご飯に何かを乗っけたものです。私が注文したのは魚を載せたものです。魚は焼いた後に、ご飯と一緒に炊いたようです。どうやら塩漬けした魚で、ヒラメのように見えました。割とさっぱりしており、おいしかったです。
右上のご飯を注文しました

 食後に、射撃場です。軍病院とゴルフの近くにあるクラブです。お客さんは外国人が多いようでした。実弾の射撃場は日本にないですから、だいぶ緊張していきましたが、まわりのお客さんはそんなこともなかったです。射撃室の中は、耳あてをし、9mmの拳銃を15発撃ちました。弾を装填しろと係員に言われても、「何も知らないですー」と答えるしかなく、おどおどしてしまいましたが、ちゃんと生還しました。おかげさまで、いい経験になりました。


 19日(金)の夜には、日本大使館の方のお宅にご招待いただきました。お宅に行く前に、バス(ここ重要)でマリーナ・モールに寄ってから、お宅に行こうと思ったわけです。灼熱の午後2時に寮から飛び出し、バス停を探しにいったものの失敗。ラウンドアバウトで右往左往していると、韓国人留学生の友人が、教会に行くところを車で通りかかりました。彼とその知人のおかげでなんとか町の入り口のシェラトンホテルのあたりのバス停まで連れてってもらいました。そこは外国人だらけで、雑居ビルの一階にさまざまな商店が詰まっている場所でした。
 日本人留学生が書き残したメモを頼りに、11番バスを待つこと数分。来たバスに恐る恐る乗り込むわれら日本男子2名。(バスは使い方が難しいので、これまでの中東一人旅ではあまり使ってきませんでした) バスは砂っぽいのは否めませんが、冷房は効いているので本当に快適。11番バスは、シェラトンからスーク・ムバーラキーヤ、さらにはまっすぐクウェート・タワーに向かうバスです。
終点で気づきましたが、このバスは目的地のサルミヤには行かないらしいです。友人とふたり、乗り換えるべく、暑さの中を歩くこと10分ようやくバス停に到着。合図にもかかわらず、数本のバスに無視されたものの、無事15番に乗り、サルミヤを目指しました。
 今日の最初の目的地はサルミヤのマリーナ・モールです。本屋に来たかったためです。とはいっても、本屋というよりコンビニみたいな感じで少ししか置いていませんでした。友人は買っていましたが、私はあまりめぼしいものが無かったので、今度別のところにいってみたいと思っています。イブラヒーム・ナスラッラーやアブドゥッラフマーン・ムーニーフがありました。Cities of Salt(Mudun al malh)は読んでみたいですけども。
 午後6時、大使館の方のお宅へ。おいしい日本食を食べさせていただき、本当に身も心も休まりました。こうして、ご好意に与り感謝申し上げます。アナと雪の女王の主題歌もよかったです(笑)



翌日20日は、2時までは図書館で勉強して、閉館後に外出しようと思い立ちました。ルームメイトは、勉強し続けてるので、一人で初めて外出です。昨日発見できなかったバス停を発見すべく、30分近く、飛ばしてる車のそばを歩き探しました。そうしたら、ありました。バス停らしき朽ち果てた物体が。ハイウェイの高架を作るために、その下を工事現場にしたため、バス停も犠牲になったようです。というわけで、近くに中心部に向かうバス停は現在ないという結論です。
  途方にくれていると、学生だというイエメン人N君が通りかかり、乗せてくれました。 半信半疑でしたが、話しを聞くと去年の日本人留学生も知っているということでした。とりあえず、スーク・ムバーラキーヤで降ろしてもらいました。彼と一緒に食堂で、昼食を食べました。ご飯の上に、炭火焼きのチキンを乗せたもので、寮のご飯より、シンプルでおいしかったです。ズッキーニのトマト煮込みや煮豆もついてきて、一緒に混ぜると美味。彼に倣って、右手で食べてみました。
  彼と一旦分かれた後、スーク散策へ。ここで気づいたのは、午後の時間はスークは休みだということ。暑い1時から4時くらいまではスークは閉まっているのです。 一通り、野菜や魚を見た後、チェーン店のコーヒー店へ入り、涼みました。やはり暑いので長時間外で行動できません。
 4時半くらいに改めて、ふらふら歩きながら、ディスダーシャ(クウェートの服) の生地のお店に入ってみたりしながら、N君が迎えに来るのを待っていました。(恐縮ながら、迎えに来てくれるといってくれたのです) スークは、木製のアーケードが道に付けてあるので日差しは避けられます。真っ白な生地や黒のアバヤ用の生地、香水店、色とりどりの女性の服などが並んでいます。やはり暑さが厳しい湾岸の国であるため、商品を外に出したり、店が道に向かって開いてはいません。しっかりショーウインドーがあり、冷気が外に漏れないようになっています。そして、お店の人はあまりがつがつしていません。以前モロッコに行ったときは、あまりのしつこさにくたくたに疲れてしまいましたが、クウェートはそんなことはありません。こじんまりとしていて、気が楽に散歩ができます。
  6時半過ぎに友人が迎えに来てくれ、寮へ戻りました。


スーク・ムバーラキーヤ
22日(月)は授業後に、3時半から友人たちとskypeで中東トークをしました。参加者は日本、トルコ、クウェートで生活しているということで、それぞれ好きな「中東」のことを語りあうという貴重な時間でした。笑えないくらい長時間、話したということは内緒です(笑)

市民カードのための健康診断の報告は新しいページで改めて報告します。

2014年9月12日金曜日

大学図書館(その1)

 こんばんは。毎日書こうというつもりはありませんが、気持ちが新しいうちに感想なりを残しておくのは大事かなと思い、今日も書いてみます。今日はクウェート大学の図書館についてです。

 私を含む男子学生が住んでいる学生寮は、シュウェイフ・キャンパスにあります。授業があるランゲージ・センター(マルカズ・ルガート)もここにあります。中央図書館(Central Library) はシュウェイフの中心部にある非常に大きな図書館です。入り口のホールは約5回分の吹き抜けになっています。アラビア語と英語の図書が収められており、アラビア語が堪能でない私にも安心です。学習スペースやPCも十分にあります。

 図書館には、まったく不思議なことが2点あります。それは図書の少なさです。私が日本で通っていた大学の図書館は、蔵書が多すぎて、自動書架を導入しています。国会図書館にしても、蔵書が多すぎて、常に場所不足に悩まされていると聞きます。ところが、ここの図書館は、本棚がすかすかです。本棚の半分強くらいしか入っていないのです。アラビア語も英語も同じくらいのスカスカ度合いです。湾岸はともかく、中東全体は識字率が必ずしも高いといえず、ベストセラーというものもめったにありません。そもそも図書館の本を読んだりすることが少ないのかなと考えています。ただし、日本は、識字率が非常に高く、誰でも本を読むし、雑誌も買う、出版文化が異常に栄えている国であります。そう考えると、日本が特殊な気もしてきます。

 次に2点目は、図書館で勉強している人がいないことです。昨日と今日、授業後の夕方に図書館で勉強をしてきましたが、学生の姿をほとんど見ません。昨日見たのは、勉強していた女性、パソコンの周りに集まっていた男性学生たち。今日は、パソコンを使っていた女性1人、インド系と東アジア系の留学生くらいです。
 学生が不在の理由を自分なりに考えてみた結果、こんな感じです。1.そもそも学生は図書館で勉強しない。2.昼食を家族で家で食べるから、夕方学校にいない。3.学校始まったばかりだから、まだあんまり来ない。何か思いつくことあったら、教えてください。

 学生のいない図書館は、セキュリティと清掃員のほうが学生より多い空間です。まあ、人が少ないほうが、気兼ねなく使えるのでうれしいのですが。部屋で勉強できない、根っからの図書館勉強派なんで、たくさん使わせていただきます。

 最後に、今日図書館でみた図書館利用法を紹介します。勉強をしていると男女の話し声が聞こえるので、ふとそちらを向くと、カラフルな装いのおしゃれなクウェート人女性と欧米系の男性の留学生が話しながら、歩いているのが見えました。この国では、外国人とならともかく、公に男女が会話することが少ないはずです。(留学生のアラビア語を手助けしてくれる学生はみんな女性で、気さくに話しをします) 人がいない図書館は、会話をする場所を探す男女に、最適な場所なんだなあと妙に納得しました。

 図書館にこもりながら、クウェートの学生を観察するのも楽しいです(とても失礼)。